災害級の猛暑の中、久しぶりの参戦となったファンラン夏の祭典・小布施見にマラソン。早朝4時長野発、小布施行き長野電鉄臨時列車の車内は狂気の世界。仮装したオトナで溢れかえるワンダーランドです。
食べラン大会の最高峰でもある小布施はエイドで提供されるメニューもファンランナー心理を知り尽くしているため異次元のクオリティの高さ。
濃厚なオブセ牛乳&キャラメル、優しい甘さの一口あんず、採れたてのネクタリン&ブルーベリー、冷たいフルーツクレープにプラムリーアップルジェラートは小布施スイーツの絶品です。
しかし気象予報通り、朝から気温は急上昇し、8時過ぎには熱中症警報アラートの指標WBGT基準の「運動中止」の領域に達して、大会本部からランニングからウォーキングへの切り替え指示がありました。真夏のマラソン大会として英断だったと思います。
冷静に考えると人口1万人弱で3,800世帯しかない長野県で一番小さな小布施町に、日本中から8,000人の市民ランナーが訪れるという真夏の異常なイベントです。地域への経済効果は絶大ですが、酷暑の中で街ぐるみの準備はきっと大変だったことでしょう。
自己ベストやサブなんちゃらに全く興味がない典型的ファンランナーの私ですが、暑さでヘロヘロになりながらも、炎天下のエイドで汗だくになって働いていた少年が何気なく呟いた一言は聞き逃しませんでした。
「ねむいよ、あっちぃよ、オレもアイス食べたいよぉ..」
私は一般参加ランナーとして提供された氷菓を一度受け取って、その少年に「ハイどーぞ、あなたが食べなさい」と与え返してあげる一瞬の機転が利きませんでした。
そんな振る舞いを反射的にサラッとさり気なく出来るオヤジの領域になるまでは、まだまだ人間性が足りないなぁ〜。
小布施町は風光明媚な小さな町ですが、地域社会の努力により観光地としても知名度が上がり、年間を通じてスポーツやカルチャーイベントが絶えません。
その一方でこれは既にメディア報道されていますが、この数年で何人もの小布施町役場の職員さんが自ら命を絶つ悲しい出来事が起きています。職員不足による長時間労働に原因があるとか。
市民ランナーなら誰もが知るように小布施は競技志向ではなく、幅広い世代の方が全国から参加する余暇的なイベント性が高い大会です。
今回は背負籠と片手にトングを持ってゴミを拾いながら走っている一般市民ランナーさんを見かけました。次回は私も出来ることをしよう。来年の夏も小布施に来よう。
学生時代から体育会の合宿でお世話になった長野県北信エリア。これからもう少し違ったカタチで恩返しが出来たらいいなと思います。
猛暑の中でボランティアを頑張った小布施の少年少女たちの未来に幸多き事を心から祈ります。
おわり