市川パパのRUN日誌®︎

市川真間に住む一児のパパです。2017年6月、柴又100kで、遂に憧れのウルトラのパパになれました。シュワッチ!切れ味鋭いカミソリより、何でもブッタ斬るナタになりたい。

【柴又100kの敗者から次のウルトラランナーへ贈るエール 最終回】

ぶひぶひっ!
瀕死のイベリコです。 柴又の最終回です。

僕がウルトラランナーになる為に、本当は何が足りなかったのか、最後はブラックな心の闇を書いて終わりにします。

フィジカルで足りなかったモノ、それは砂利道を走るシミュレーション。完全に欠落していました。温存していた脚を根こそぎ持っていかれた気がします。トレランとはまったくの別モノです。

10kmを2本走って、つなぎで砂利道を2km走る練習とかバリエーションを増やそうと思います。

潰した足裏のマメは、僕の単純なケア不足です。以前、誰かの真似をして、アーチが落ちないよう、土踏まずから甲を巻くようにテーピングをしていた時期があります。

足裏には良かったのですが、着地衝撃には良い影響を与えず、それが原因で膝を長く故障した経験があり、それ以来、足裏に何かを貼ったり巻いたり補強したりというコトに、強い抵抗がありました。完全な勉強不足です。もっと前向きな対策を練るべきでした。

次にレース運びです。ウルトラは結局ひとり旅です。自分に都合の良いペーサーを見つけても、途中で引き離されるか、エイドで行方不明になるだけでしょう。

柴又はエントリー絶対数が少ないコンパクトな大会なので、当たり前のように、ひとりぼっちで100kmを走り抜く強いメンタルが必要です。

強いメンタルと言えば、僕はリタイア後、乗客全員が無言の柴又行き収容バスの車内で、お通夜のような雰囲気を一瞬にして変える為、バスに必ずあるはずのマイクを探し出し、僕の十八番、大友康平のモノマネで「あの鐘を鳴らすのはあなたを絶唱するぐらいのメンタルの強さが欲しかった(笑)

そして何より僕に足りなかったモノは、
海のように深い、寛大なココロ。
僕はマザーテレサと同じ8月27日生まれで、
誕生日が一緒なのに...

僕は80km地点でチップを外しました。その後、収容バスに乗って柴又に送り届けられたのが21時過ぎのコトです。

観客の拍手と歓声の中、号泣しながら、または意識朦朧でブッ倒れながら、次々とランナーがゴールに飛び込んでいるようでした。

フィニッシュエリアでは家族や友人の方々がランナーのゴールをドキドキで待つ中で、提灯の明かりに照らされて、待ちわびていたランナーが、暗闇から突然現れた瞬間に湧き上がる絶叫に近い大声援は、ウルトラ独特の感動的なシーンです。

ウルトラに敗者なしと言われる理由は、ここに全てが凝縮されています。

日没前に涼しい顔でフィニッシュする超人的なトップランナーと同等に、とっくに日も暮れた暗闇の中を、ボロボロになって帰って来るランナーにも心を打たれます。

この感動をライブで分かち合える機会なんて、世界中を探してもウルトラレースの数しかありません。

まして同じレースを走り、苦しみに耐え抜いたランナーのフィニッシュシーンです。それなのに僕は声援を送ることなく、メダルを首にかけたランナーに祝福の言葉を贈るわけでもなく、芝生の上で着替えている時に、バランスを崩して倒れてしまった完走ランナーに手を差し伸べるコトもなく、サバサバと自分の後片付けをしていました。

【補足】そこまでヒドい人ではないですが、僕より早く手助けをされた方がいました。

そんな特別な場所なのに、自分の身支度だけさっさと整えて、その場からクルっと背を向け、足を引きずりながら、振り向くコトもなく会場を去って行った僕は、ウルトラランナー失格以前に人間失格です。

もう自分のちっぽけさに......

わああぁぁぁぁぁァァ(ボロ泣き)

今、本当に後悔しています。乗車した収容バスが柴又のゴール地点に近づき、車窓から投光器に照らされたコースが見えた時、僕はバスの窓を全開にして、完走と失格の崖っぷちで、懸命に走るランナーに向かって絶叫して応援すれば良かった。


「行けぇーっ!」「前に付けぇーっ!」
「やっつけろぉぉーっ!」と。


今さらだけど、みんなおめでとう!


【エピローグ】


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僕はこの写真をたぶん一生捨てられません。2年前のある日の夕方、柴又ウルトラの90km地点に、ジョグを兼ねて応援に行きました。その時の写真です。


僕の目の前で、まるで彫刻刀で削ったように鍛えられた脚を持つウルトラランナーが、その脚を押さえてうずくまってしまいました。


僕が駆け寄って脚をマッサージしてあげると、見ず知らずの瀕死のランナーから、「ぁぁ、ありがとう」と御礼を言われました。陽焼けした顔で、目に涙を溜めているのを見た瞬間、何か神々しいモノを見てしまったかのように、理由もなく鳥肌が立ちました。


そしてそのあと、絞り出すような弱々しい声で、僕に魔法の言葉をかけたのです。


「お〜ま〜え〜も〜出〜ろ〜よぉ〜」


あの日の約束は果たしました。

終わりは始まりです。

ネバーエンディングストーリー



★次の柴又ウルトラランナーへ★
何かひとつでも完走に繋がるヒントが、ここに書かれていたらスゴイ嬉しいです。

河川敷天国へようこそ
頑張って...

おわり